■「河北新報」 平成13年10月5日(金)掲載

がんばってます
安全タクシー(北上市)
真心のサービス追求


◎左の写真は、車いすのまま乗り降りできる「エンジェル号」

 収納式のスロープで、車いすのまま乗り降りできる小型車「エンジェル号」を導入し、8月から「介護タクシー」の運行を始めた。小原広記社長(40)は「まだまだPR不足ですが、利用者の評判は上々です」と手ごたえをつかむ。
 制度導入にあたり小原社長が考えたのは「車両というハードだけではなく、乗務員というソフトの充実が重要。乗務員が介護を理解していなければ、真のサービスは提供できない」ということ。社長自らが昨年12月、ホームヘルパー2級の資格取得のため、講習に通い始めた。
 資格取得には、計130時間に及ぶ実技や講習が必要。乗務員にとっては休日返上もあり受講を強いることはできなかったが「厳しい経済情勢の中で会社が生き残っていくためには、新しいことを始めなくては」と協力を訴え、5人が資格を取得した。現在も新たに2人が受講中だ。
 ヘルパー資格を持つ乗務員はユニバーサルドライバーと呼び、エンジェル号のほか、一般のタクシー車両にも乗車。通院や買い物などの移送サービスのほか、利用者の希望があれば、病院での受け付けや買い物、散歩の付き添い、世話なども行う。
 運賃は、通常のメーター料金(小型車)にユニバーサルドライバー指定料800円と待ち時間の料金を合計した分。一般的な定額制(メーター料金以外に1,500〜2,000円程度)に比べ、待ち時間で加算することで、比較的短時間なら低料金で済み、気軽に利用できるようにした。
 会員(入会金1,000円)登録をすれば、指定料金が500円になるほか、利用者のデータを登録し、症状に合わせたきめ細かいサービスが可能だ。
 「高齢化の進展で、介護のニーズは今後も増え続けるのは確実。タクシーの機動力を生かし、社会に役立つ仕事ができれば」という小原社長。介護保険制度の訪問介護事業者指定も視野に入れながら、さらなるサービス向上を目指す。
安全タクシー
北上市本通り2−3−30。乗務員16人、タクシー車両はエンジェル号を含め16台。小原社長の父が経営する平和タクシー(北上市本通り、27台)と共同配車を行っている。
「介護タクシー」の問い合わせ先は0197(65)4324。



■「岩手日日」 平成14年1月6日(日)掲載

外出を全面支援
乗務員も資格取得   北上/介護タクシー


◎右の写真は、北上市内を快走中の専用介護タクシー。ホームヘルパーの資格を持つ乗務員が親切、丁寧に対応する。

 北上市内では、県内初登場の専用介護タクシーが快走中で、日常生活で介護を要する人たちの足として歓迎されている。外出の機会も増加し、とかく自宅に閉じこもりがちだった人たちに元気を与えている。
 専用介護タクシーを運行しているのは、同市本通り二丁目の安全タクシー(小原広記社長)。高齢社会が進む中、タクシーの利便性と介護サービスを合わせた独自の事業展開を考案し、13年8月から車いす対応の専用介護タクシー「エンジェル号」の運行を開始している。
 この事業に合わせ同社では、従業員にホームヘルパー2級の資格取得を奨励。小原社長は「乗務員自身が介護の意味を知らないことには、行き届いたサービスには結び付かない」と語る。
 しかし、資格取得までには130時間に及ぶ実習や講習が必要で、休日返上も余儀なくされる。小原社長は「強制できることではなく、あくまでも乗務員の自主判断にまかせている」と語るが、これまでに全乗務員の半数に当たる八人が資格を取得している。
 介護タクシーを利用した場合、介護役を務める乗務員の付き添いにより、通院や買い物をはじめ、コンサートや映画の鑑賞なども一人で気軽に楽しめる。利用者からは「介護の世話付きで、玄関から出掛けられ、目的を果たした後、玄関まで送り届けてもらえる。大変ありがたい」との歓迎の声が寄せられている。
 小原社長は「すべての人に満足していただける、介護タクシーの実現を目指していきたい」とし、タクシーのメリットを最大限に生かした新たな介護支援事業に、今後も力を注いでいく方針だ。